花巻のどこかにある「けんじの森」。 
   〜不思議な森のふしぎな話〜 
花巻に人間の欲望を満たす究極のテーマパークを造ろうと東京からリゾート開発会社「アドベンチャーカンパニー」の部長と開発技師が、最新式の人間型ハンターロボット「トラエモン」バージョンVと供にやって来た。 
 彼らは山の案内を頼むため「けんじの森」に住む淵沢大五郎の家を訪ねたのだが、森に足を踏み入れると、突然、風が「どう」っと吹いて、森が大きく揺れ辺りは一変、そこに「飢饉の森」が現れました。そしてそこは時空の概念からはずれた仮想空間への入り口だったのです。そこで幼いブドリとネリに出会い淵沢大五郎の家に辿り着くのですが、住んで居るのはなぜか小十郎だったのです。彼らは小十郎の案内で「なめとこ山」に登り、小十郎の忠告を無視して熊を撃ってしまいました。山の掟を破ってしまった彼らが、熊に追われて逃げ込んだ所はどうやら「注文の多い料理店」らしいのですが・・・・。 
 元の世界に戻れぬまま、森で暮らすうちに色々な出来事に出合い、二人の考えは少しずつ変化していきました。 
 時が過ぎブドリは成長しイーハトーブ火山局で働くようになりました。そして再び冷害の年がやってきました。「子供の頃の自分の家族のようなあんな辛い思いをする人がたくさんできてしまう。」ブドリ達はみんなを救うために人工的に火山を爆発させ気温を上げようと考えます。火山を爆発させるためには誰かが犠牲にならなければなりません。 
 ブドリはイーハトーブの人達を救うことができるのか、トラエモン3は地球を守ることができるのだろうか・・・・・ 
「僕の体は、火山の灰とともに空へ吹き上げられ、地球をめぐる風になるでしょう。大丈夫です。私の命が、たくさんの人の中で生きていくんですから。」 
    いのち・・めぐる・・自然よ・・ 
    地球を・・めぐる・・風よ・・・ 
  すべての生き物たちに、ほんとうの・・ほんとうのさいわいを・・・  |