御水神堂の大祭の日、轟木と北笹間村対抗の奉納相撲大会が始まった。轟木の横綱晋一と勝負するのは、久しぶりに故郷へ帰ってきた幼なじみの啓二。
軍隊に入り、青年将校となった啓二が小学校の校庭での講演のために帰ってきた。任務が終わり、幼なじみの晋一・久三・幸子と顔を合わせる。
晋一は家を継ぐ立場、幸子は母校の小学校の先生になり、3男の久三は、村の横断道路の建設に携わっている。彼ら4人は笹間村の発展を夢見ていた。
ある日、村に河童騒動が起きた。
御水神堂近くの堤に河童が出たというのだ。村中にうわさが広まる中、久三が晋一に打ち明ける。こっそり自分の家の田に水を引こうとして河童に見間違えられたのだという。呆れる晋一に久三が突然「俺、東京さいぐ」と宣言した。
青年団が開拓を進めている七文字に、村長が激励にやってきた。「こごを独立した農業王国みだいにしたい」新たな村作りに村長の想いは熱くなる。
そして東京で働いていた久三が、体をこわして帰ってきた。駆けつけた啓二や幸子と共に開拓地へと向かった。
季節は冬。晋一・啓二・幸子の三人。久三の思い出を話しながら、3人はそれぞれの行く末に思いを馳せるのだった。
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