宙(そら)の巡りのめあて
〜宮沢賢治 戯曲 四部作〜
飢餓陣営
マルトン軍の臨時幕営で、辛くも全滅を免れしバナナン軍団。
「いくさで死ぬならあきらめもするが、今ごろ飢えて死にたくはない」と、歌う兵士たち。そこへ現れたバナナン大将のエボレットと勲章を見た軍曹は、ある衝動に駆られる・・・
ポランノ広場
つめくさの花の咲く晩、ポランの広場の夏まつりで酒に酔った山猫博士が、まだ小学生のファゼロに決闘を申し出る。
植物医師
植物の病院を開院した爾薩待正。訪ねてきた農民に稲の生育方法を教えて診察料を受け取る・・・
種山ヶ原の夜
種山ヶ原の草小屋で明け方近く、伊藤奎一と日雇い草刈りと放牧地見廻人が火を囲んでいる。
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