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湯の煙ただよう温泉地の一隅に、つつましく、むつまじく生きる一組の父娘がいた。・・・父は無類のこけし作り手であったが、今は何故か仲々挽こうとしない。しかし、その店の棚の中央に一個の大きな美しいこけしが飾ってある。 この父娘と、それを取り巻く温泉地や町の人々、観光客らが織り成す人間関係。その中で、娘・由紀の結婚話がでる。二人をおいて出て行った母との確執。しかし父・藤助の思いは、こけしとともにいつまでも残っていた。そして、今年も小さな光をはなつホタルが飛んでいた。